【宮城県のパワースポット】陸奥国分寺薬師堂|仙台市
地下鉄東西線の薬師寺駅から歩いて3分。仙台市若林区の奥陸国分寺は、奈良時代に全国に創建された国分寺のなかでも、最北に位置するお寺です。
東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地、楽天生命パーク宮城(宮城球場)から南に500mほど離れた場所にあります。
仙台の英雄・伊達政宗公と、仙台が生んだ大横綱・谷風ゆかりのパワースポット、陸奥国分寺薬師堂についてご紹介します。
最北端の国分寺、陸奥国分寺の歴史
宮城県を含む東北地方の陸奥国は、古代の律令国家で最北端にある国でした。
陸奥国分寺は、陸奥国の政治を司る国府が置かれた多賀城から10kmほど南西にあります。
かつては東京ドームがすっぽりと収まるほどの敷地のなかに、奈良の東大寺に迫る規模の大伽藍を持つ一大寺院だったと推定されています。
律令制の崩壊とともに衰退していた陸奥国分寺を再興したのは、仙台藩の初代藩主、伊達政宗公です。
政宗公の命で再建された陸奥国分寺の薬師堂は、桃山時代独自の建築様式を今に伝える貴重な木造建築物として、国の重要文化財に指定されています。
薬師堂は、病気平癒のご利益がいただける薬師如来をお祀りするお堂です。
陸奥国分寺の薬師堂は、江戸時代に活躍した仙台出身の大横綱、二代谷風梶之助の生誕にゆかりの深い、子宝成就、安産祈願のパワースポットとしても崇敬されています。
仙台に生まれた不世出の大横綱!谷風ゆかりのパワースポット
仙台出身の谷風梶之助は、連勝記録63勝、44歳で現役のまま病に倒れ亡くなるまでの間、生涯勝率9割4分9厘という大記録を残した、江戸時代の大横綱です。
陸奥国分寺の薬師堂は、谷風の母君が立派な男子を授かるよう願掛けを続けたお堂といわれています。
百日の願掛けを続けた満願の日、薬師堂に向かう母君の行く手を、仁王門の前に横たわる巨大な牛が阻みました。
覚悟を決めて牛の背を踏み越え、子宝成就の願掛けを果たした母君から産まれた元気な男の子は、その後不世出の大横綱・谷風として、大相撲の長い歴史に名を残すことになります。
道を塞いだ巨大な牛に見えたのは、仁王門の前にあった大石でした。
「谷風の大石」と呼ばれるこの大石は二つに割れ、一つの欠片は今も仁王門近くのツツジの木陰に安置されています。
幼少のころから怪力無双で知られた谷風は、数え年9歳になると約60kgの米俵を担ぎ、遠く離れたところまで歩いては年貢米として納めていたそうです。
仙台市街によく訪れる方は、勾当台公園に立つ等身大の谷風像を見た覚えのある方も多いのではないでしょうか。
大横綱として活躍した最盛期には、身長六尺二寸(約189cm)、体重四十七貫(約169kg)の巨漢力士だったと伝わっています。
伝説的な誇張かと思いきや、実際に谷風のものといわれる大腿骨の長さから換算すると、その身長は190cmを超えていた可能性すらあるというから驚きです。
薬師堂の近くには、大関昇進を機に故郷へ訪れた谷風が、その右脚で踏みつけて凹ませたという、「谷風誉れの足型石」も安置されています。
大横綱にゆかりの深い陸奥国分寺の薬師堂や大石は、いまも多くの人々がお参りしている、子宝成就と安産祈願のスポットです。
陸奥国分寺の境内は、例年4月中旬に桜の見ごろを、10月下旬~11月上旬に紅葉の見ごろを迎えます。
お薬師様のご縁日にあたる毎月8日、薬師堂で開催される「お薬師さんの手づくり市」も、ハンドメイドの工芸品や地元の特産品が並ぶ人気のイベントです。
ぜひ、タイミングを合わせて足を運んでみてくださいね。
陸奥国分寺薬師堂へのアクセス
住所
〒984-0047 仙台市若林区木ノ下3丁目8番1号
アクセス
【電車】
JR仙台駅から地下鉄東西線で約7分の薬師堂駅にて下車、北出口1を出て徒歩3分です。
【車】
JR仙台駅から新寺通りを経由して約8分。仙台空港からは仙台南部道路を経由して約30分で到着します。最寄りの仙台南部道路「長町IC」は車でおよそ20分です。
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